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締め付けトルクの検査方法

完成品のネジ締結部品のネジやボルトがどの位のトルクで締め付けられているか検査をする方法には、代表的に「戻しトルク法」、「マーク法」、「増し締めトルク法」があります。

analyze overview
SCHATZ®Analyzeを使い、締め付け速度は一定、硬度の高い回転防止装置付きワッシャースレッジで、できるだけ理想に近い条件で各試験法の特性を検証したグラフです。 実際に行われるラインでのハンド・トルクレンチでの試験とは異なります。 各試験方法の概念として参考にして下さい。



戻しトルク法

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締め付けられているボルトを緩め、ボルトが廻り始めた時のトルク値です。

比較的容易に測定はできますが、検査値は実際の締め付けトルクより低く測定される傾向があります。 サイズの小さい締結具でよく使用されている方法です。 緩めたボルトやネジを再度指定トルクで締め付ける必要があります。

戻しトルク法計測ビデオ

ヴィデオがスムースに再生されない場合は、youtubeでもご覧いただけます。  ここから....




マーク法

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締め付けられているボルトやネジのヘッドにマークを付け、本体にも位置を合せるためのマークを付けておき、一旦緩めてから再度マークした位置まで締め付けそのトルクを計測する方法です。 

コーティングされたボルトなどでは,コーティング剤の損傷などによる摩擦係数の大幅な変化、ジョイントレートの高い降伏点締め付けなどでは、ネジの伸びなどの影響があり、使用しがたい締結があることに注意が必要ですが、比較的信頼できる検査方法です。 ただし、計測に手間と時間が掛かります。

マーク法計測ビデオ

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ヴィデオでご覧いただいた様に、Dr,トルクは本体内蔵の小型ジャイロによるボルトヘッド中心の回転角度を正確に計測していますからボルトや締結体にマークする必要が無く、しかも計測時間は増し締めトルク法と同じくらい早く計測できます。




増し締めトルク法

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締め付けられているボルトやネジにさらにトルクを掛けて計測する方法です。
● A点法
静的摩擦力に動的摩擦力が打ち勝ち、ボルトヘッドだけが動き始めるトルク値です。ブレークアウェイトルクと呼ばれ、実際の締め付けトルクより高い値になります。
● B点法
ボルトヘッドに続きネジ部も動き始め、トルクが急下降した最小値キャリオントルク(1st move torque)と呼ばれ、実際の締め付けトルクに一番近い値とされています。
● C点法
ユーザーが規定した締め付け角度内のトルク最大値。 日本で一般的な計測方法です。

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増し締めトルク法は比較的一般的に使用されている検査方法ですが、検査員の技量により非常に大きな計測結果の違いが出ます。キャリオントルクがなくブレークアウェイトルクから直にトルク上昇を示す場合もあり、締め付け状況に応じた検査法の確立が必要となります。

世界標準は、B点計測のキャリオントルクが一般的になっています。 しかし、実際のキャリオントルクが計測できるのはDr.トルクしかありません。 ルートモード(work flow)で、締め付け角度(計測対照角度)を設定しておけば、自動的にブレークアウェイ、キャリオン(1st move torque)、設定角度内の計測最小値を自動で判定し値を保存します。

トルク/アングルレンチを使用すれば、世界標準のキャリオントルクを、いつでも、誰にでも技量を必要とせず、そしてヒューマンエラーの無い正確な計測ができます。

日本ではA点計測も多く採用されているため日本向けだけに2018年からEasy 1st moveという新しい計測モードが追加され、A点計測にもDr.トルクは対応できるようになりました。


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